実生のアボカド苗木を使って接ぎ木の練習をしてみた

アボカドの接ぎ木練習 果樹・果物
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以前、アボカドの種をヨーグルトメーカーで発芽させる記事を書きましたが、暖かくなってからも写真の様に「卵パック」を使用して実生のアボカドを増やしています。

卵パックでアボカド水耕栽培

種が開いてきたら、じきに根が出てくるので、順次スリット鉢に植え付けます。

発根したアボカドの種

スリット鉢に植えて芽が出てきたアボカドの実生苗です。

スリット鉢に植えたアボカドの苗

ちなみに、スリット鉢で一年育てた後のアボカドの根の写真です。
根巻き(サークリング)が少なくていい感じですね。

スリット鉢で育てたアボカドの苗の根

※下記で発芽させたアボカドの苗の植え替え時の写真です。

なぜこんなことをしているかというと、接ぎ木をして品種物のアボカドの木を増やしてみたいためです。

将来的には山を買ってアボカドなどの果樹を沢山植えたいな。

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接ぎ木の練習

今回は、品種物のアボカドを購入する前に、接ぎ木の練習をしてみました。

台木にはスーパーで買った普通のアボカド(品種はハスと呼ばれるものです)の実生を使用します。

接ぎ木する穂木は、品種物をまだ持ってないので、ヤフオクで買った国産アボカド(品種はフェルテ)の種を発芽させたものを練習用に使います。
実生なのでフェルテではないですが、ここでは「フェルテ実生」と呼ぶことにします。

アボカドの苗、フェルテ実生2年目

※本来は、品種物を接ぎ木することで、優れた果実品質の苗を得たり、結実までの期間を短縮することなどを目的とするものです。あくまで今回は練習です。

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割り接ぎでトライ

割り接ぎとは

割り接ぎとは、台木の真ん中に切れ込みを入れて割り、その割れ目にくさび状に切った穂木を挿し込んで接ぐ方法です。

野菜の接ぎ木などで良く行われていますね。

私も子供の頃に、おじいちゃんがカボチャを台木にしてキュウリを接ぎ木しているのを手伝った記憶がありますが、大人になってからは全くやっていません。

使用する道具

今回の接ぎ木に使用する道具です。

・接ぎ木テープ(接木用フィルム)

個人的には最も重要な道具です。
接ぎ木テープは、Newメデールテープを購入してみました。

普通の接ぎ木テープと異なり、柔らかく伸びやすい素材で出来ており、テープ同士が密着してくっ付くため、作業しやすいです。
生分解性もあるため、活着後に取る必要も無いようです。(詳細は参考リンクへ)

Newメデールテープ(接ぎ木テープ)

・剪定ばさみ
枝のカットに使用する通常の剪定ばさみです。

・切り出しナイフ
接ぎ木専用のナイフも売られていますが、これは妻が小学校などで使っていた切り出しナイフです。
物持ちが良いですね。
割り接ぎで使う柔らかい苗なら、カッターナイフでも十分ではないかと思います。

・園芸用ビニール針金(100均)
乾燥防止にビニール袋を被せて固定するために使います。

接ぎ木に使用する道具

割り接ぎの手順

今回使用する台木は、発芽して数か月程度のスーパーのアボカドの実生苗です。
ここでは、「ハス実生」と呼ぶことにします。

アボカドの苗、ハス実生

まだ幹が細く柔らかいので、割り接ぎで接ぎ木してみることにしました。

穂木はフェルテ実生の先端部の柔らかい部分を使用します。
本当はもう少し下の硬くなった部分の方が良いようですが、まだ台木が柔らかく細いので、同じような硬さのこちらを使用してみます。

アボカドの穂木:割り接ぎ用、フェルテ実生

穂木の根元をくさび状にカットします。
切り口は2~3cm程度、下記の写真だと少し角度が付きすぎだったので、台木にフィットするように調整して再カットしました。

割り接ぎ用、フェルテ実生穂木のカット調整1
割り接ぎ用、フェルテ実生穂木のカット調整2

台木の幹を10cm程度のこしてカットします。

カットした幹のセンターに、切り出しナイフで2~3センチ切り込みをいれます。
手を切らない様に注意!

割り接ぎ用、ハス実生台木調整1
割り接ぎ用、ハス実生台木調整2

穂木を台木の切れ込みに差し込んで位置を調整します。

穂木と台木の形成層(断面の樹皮近くの緑色の部分)を合わせて密着させないと成功しないようです。
台木はまだ若くてどこが形成層か良くわかりませんが、なんとなく外周を合わせておきます。

割り接ぎ、穂木差し込み

位置を決めたら、接ぎ木テープで巻いて固定します。
幹が柔らかいので絶妙な力加減で巻く必要があります。

葉っぱを切った断面も乾燥防止のため、テープで巻いておきます。
そしてビニール袋で被って、外れない様に止めておきます。

割り接ぎ、接ぎ木テープで固定
割り接ぎ、ビニール袋で被う

発芽して数か月の苗に接ぎ木する方法はこちらのYouTubeを参考にさせてもらいました。

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切り接ぎにも挑戦

切り接ぎとは

切り接ぎとは、台木の樹皮外側に近い部分で穂木を接ぐ方法です。

果樹などの樹木で、台木が太く大きい場合は切り接ぎで接ぎ木することが一般的なようです。

切り接ぎの手順

ハス実生の2年目の苗に、フェルテ実生の枝を接木してみます。

ハス実生2年目

この株は、夏の暑さで一度地上部が枯れて、復活してきた株です。ど根性株として残しておこうかと思いましたが、台木にしてみます。

復活品なので幹は細めですが、2年目なのである程度硬くなっており、切り接ぎを行うことが出来そうです。

穂木は、割り接ぎで使用した先端部分より下の、少し硬くなった部分を2芽ほど残して使用します。
(小さい苗から穂木を採っているので、下記の写真では芽が多いですが…)

フェルテ実生、切り接ぎ用穂木

穂木の根元をカットします。

写真の様に、片側を角度を浅くして長めに削り、形成層をたくさん露出させます。
反対側は角度をつけて短く削ります。

フェルテ実生、切り接ぎ用穂木調整1
フェルテ実生、切り接ぎ用穂木調整2

台木は、割り接ぎと同様に根元から10cmほど残してカットします。

切り接ぎ用台木カット

形成層がなるべく多く露出するように、幹の端の部分に切れ込みを入れます。

幹が細すぎて難しいですが…こんな感じでしょうか。

穂木の角度を浅くした方を台木の中心側に向けて差し込みます。
形成層を合わせるように位置を調整します。

穂木の太さが台木と合わない場合は、片側だけでも形成層を合わせるようにします。

切り接ぎ用台木に切れ込みを入れる
切り接ぎ、穂木を差し込み

接ぎ木テープで巻いて固定します。

今回使用した接ぎ木テープはモチモチ感があって良く伸びて密着するので、使いやすかったです。

切り接ぎ、接ぎ木テープで固定

乾燥防止のため、穂木の先端部分と、葉を落とした切り口も接ぎ木テープを巻いておきます。

接ぎ木テープで切り口を保護
ビニール袋で乾燥防止

接ぎ木後のアボカドの苗

割り接ぎ・切り接ぎ2種類の方法で接木を行ってみました。

乾燥防止のためビニール袋で覆って、屋内でしばらく管理します。
屋外に置く場合は、紙袋などで遮光したほうが良いようです。

接ぎ木完了後のアボカドの苗

3週間後の経過

割り接ぎ品

3週間経過して、穂木が枯れることなく動き出してきたので、ビニール袋を外してみました。

割り接ぎ、3週間後①

実は、割り接ぎでさらに2本追加して接ぎ木していたのですが、こちらも上手くいきそうです。

割り接ぎ、3週間後②
割り接ぎ、3週間後③

切り接ぎ品

切り接ぎしたものも、穂木から芽が出てきました。
こちらも成功しそうな感じです。

台木から出てきた芽は、見つけ次第欠き取っています。

切り接ぎ、3週間後

一カ月後の経過

割り接ぎ品

割り接ぎ品の一カ月後の様子です。
さらに芽が伸びてきました。

割り接ぎ、一カ月後①

今回の経過では、枝の先端部を穂木に使ったものより、途中の枝を穂木にしたものが一番成長が良さそうです。

最後の1本は、枯れてはいませんがあまり成長していません。

割り接ぎ、一カ月後②
割り接ぎ、一カ月後③

切り接ぎ品

切り接ぎを行ったものも、順調に成長しています。

切り接ぎ、一カ月後

2カ月後の経過

2カ月弱経過した後の様子です。

なんと、一番手堅いかと思っていた切り接ぎ品(写真左)が急にしおれて枯れてしまいました。
難しいですね。

割り接ぎ品(写真右)は元気に葉が展開してきました。

アボカド接ぎ木:2カ月後

追加の割り接ぎ品の2本です。

1本は徒長ぎみですが、かなりの勢いで伸びています。(写真左)
これはもう、接ぎ木成功と見ていいんではないでしょうか。

1カ月の段階であまり成長していなかったものは、枯れてしまいました。

アボカド接ぎ木:2カ月後2

接ぎ木失敗した苗から、新しく芽が出てきました。
もう1回接ぎ木にトライ出来るかな?

アボカド接ぎ木:2カ月後、失敗品

成功品の接ぎ木部の拡大。
カルスのようなものが発生して癒合しはじめているように見えます。

アボカド接ぎ木:2カ月後、癒合部拡大

まとめ

実生のアボカドの苗を使用して、接ぎ木の練習をしてみました。

3週間後・一カ月後の経過では、割り接ぎ・切り接ぎ両方とも成功しそうな雰囲気でしたが、2カ月後に半分は枯れてしまいました。

うまく出来るようになったら、品種物も買ってトライしたいですね。

参考リンク

使用した接ぎ木テープ:Newメデールテープ

使用しているスリット鉢

米本仁巳(2007):新特産シリーズアボカド:農文協
栽培方法や品種、接ぎ木の方法などが詳しく書かれています。

東愛理(2021):国産アボカド栽培入門 (農Bizムック) :イカロス出版
ゆす村農園の人が書かれた本です。

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