木いちごって良いよね。
ブラックベリーは名前の通り黒い実が着くツル性の木いちごです。
挿し木や取り木でかんたんに増やせるし、育てやすい植物なので初心者でも楽しめると思います。
樹勢が強すぎて地植えにすると蔓延って大変になる危険性があるほどです。
私も難しいことは考えずに栽培していましたが、勉強のために育て方をまとめておきます。
育てている品種
私が現在育てているブラックベリーの品種は、下記の2品種です。
ボイセンベリー
ボイセンベリーは、正確にはラズベリーとブラックベリーの交雑種のようです。
一季成りで、収穫時期は早めの6月~7月です。
我が家で栽培しているボイセンベリーはトゲなしですが、たまにトゲのある枝が発生します。
トゲ有りと無しの系統がある様です。
トリプルクラウン
とても樹勢が強くて育てやすい品種です。我が家ではメインで育てています。
ボイセンベリーと比較すると枝の太さも大きいです。
トゲが無いのも嬉しいですね。
実も大きいですが、種も大きいのが少し気になる所です。
一季成りで、収穫時期はボイセンベリーより後の7月頃です。
その他の品種について
もっと高級なパテント品種は、「大関ナーセリー」さんで購入できます。
ここには、二季成りなどの魅力的な品種があります。
ただし、特許で保護された品種なので勝手に増やさないように誓約書を書くことが必要です。
ブラックベリーは放っておいても勝手に増えてしまいそうなので心配ですね。
私も欲しいですがまだ買えていません。
ブラックベリーの栽培方法
植え付け、植え替え
植え付け、植え替えの適期:
3月(春)
9月下旬~11月上旬(秋)
整枝、剪定について
【夏季剪定】
時期:収穫後の7月~8月
果実を収穫した後の枯れ込み部分を切る。
収穫を終えた2年目の枝は冬に枯れるので、この時点で株元から切ってもよいそうです。
私は1年目の新枝(シュート)を間違えて切りそうなのと、もったいない気がするので、冬に枯れるまで放置します。
※2年目の枝をこの時点で剪定して、その枝を挿し木したらどうなるのか?今度試してみたいと思います。
二季成り品種について
二季成りのブラックベリーを育てていないのでやったことはありませんが、二季成りの場合は、一年目のシュートに秋に実が着くので、6月に摘心すると収穫を増やせるそうです。
欲しいですね、二季成り。
【冬季剪定】
時期:12月下旬~2月
今年実をつけた2年目の枝は枯れるので、根元から切り取る。
今年伸びた1年目のシュートに来年実が着くので、太く元気なシュートを1株当たり5~6本残す。(細いシュートは実が着きにくいので切り取る)
側枝は1~2芽を残して剪定する。(栽培スペースがある場合はこれ以上残してもOK)
肥料について
下記の3回に分けて肥料をあたえます。
※地植えの場合の量。鉢植えの場合は鉢の大きさにより減らす。
【元肥】
時期:2月~3月
目安の量:緩効性化成肥料(N-P-K:10-10-10)100g
【収穫後の礼肥】
時期:7月~8月
目安の量:緩効性化成肥料(N-P-K:10-10-10)50g
【有機質の補給】
時期:11月~12月
目安の量:堆肥を5kg、油粕主体の有機質固形肥料200g程度まき、表面を耕す。
ブラックベリーの増やし方
ブラックベリーは挿し木や取り木でかんたんに増やすことが出来ます。
挿し木
適期:6月~7月
今年伸びた新枝を切って挿し木する。
※私は春先に枝を切って挿し木(いわゆる休眠挿し)をしています。成功率は下がりますが一応可能です。
取り木
適期:6月~9月
枝を切らずに地面に埋める(接触させる)ことで、そこから発根します。
発根してから切り離すことで、枯れるリスクなしに簡単に株を増やせます。
挿し木より沢山は増やせませんが、親木から養分が供給されるので、大きな苗を得ることが出来ます。
枝の先端を地面に埋めることも可能です。
「枝の向きが反対になるじゃないか」と思いきや、根元から新しいシュートが発生してくれます。
写真で見る栽培記録
一部ストックフォトのリンク(私の写真)になっていますが、栽培記録として写真を載せておきます。
ストックフォトについてはこちらで解説しています。
ボイセンベリーの花(4月末撮影)
ブラックベリーの花(トリプルクラウン、5月末撮影)
ブラックベリーの若い実と花(トリプルクラウン、6月初旬)
トリプルクラウンの若い実(6月中旬)
トリプルクラウンの若い実、熟れ始め(6月中旬)
熟れたボイセンベリーの実。
ボイセンベリーは一足先に6月中旬くらいから収穫できます。
ブルーベリー、ラズベリーとのミックス(ボイセンベリー、6月撮影)
熟れたブラックベリーの実(トリプルクラウン、7月末)
日焼けか虫に吸われたかで、実の一部が変色してしまうものもあります。
収穫したブラックベリーの実(トリプルクラウン、7月撮影)
知らなければ良かった現実【観覧注意】
世の中には知らない方が幸せなことも沢山あります。
この現実も、その一つだと思います。
私は最近知ってしまいました…残念です。
果実の中の虫
見てしまいましたか…
実は、ブラックベリーの果実の中には「ショウジョウバエ」という虫の幼虫が高確率で居ます。
幼虫は、果実を食塩水の中に入れると、苦しくて出てくるようです。
ヤマモモの実では良く居ると聞いていたので、もしかしてブラックベリーでもと思って試してみました。
上の写真は多すぎたので、少量の場合の写真にしておきます。
やはり居ましたね…(小さいものは、ゴミや実に残っていためしべです)
この幼虫は生まれてこのかたブラックベリーの実しか食べていないので、汚いとは思いませんが、これに気が付いてから生食に抵抗感が出てしまいました。
もっぱら、ジャムにしています…
まとめ
育てやすい家庭果樹、ブラックベリーについてまとめてみました。
難しいことは考えずに適当に栽培していましたが、これを機にちゃんと世話をしていこうと思います。
我が家では一季成りのトリプルクラウンをメインに育ててますが、二季成りの品種も育ててみたいですね~。
参考文献
国武 久登(2022):NHK趣味の園芸12か月栽培ナビ ラズベリー ブラックベリー:NHK出版
国武 久登(2006):NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 ラズベリー、ブラックベリー:NHK出版