秋月電子で売っている小型の8ピン面実装オーディオアンプICの基板を全部作りたい。
と思い立って、基板を何種類か作っています。
第2弾は、日清紡マイクロデバイス(旧:新日本無線)製のNJU72060の基板を作ってみました。
NJU72060について
NJU72060は、日清紡マイクロデバイス(旧:新日本無線)製の8ピンパッケージの面実装モノラルオーディオアンプICです。
秋月電子でお一つ90円で購入できます。

電源電圧:2.7V~5.5V
出力は500mWです。(BTL出力)
秋月電子で売られているのは、NJU72060GM1で裏面に放熱パッドがある「HSOP8-M」パッケージ品です。

回路図
回路図は下記になります。
基本データシート通りです。

NJU72060自体は差動入力にも対応していますが、今回はシングルエンド入力で使用する回路にしています。
抵抗R1、R2でゲイン(増幅率)を決めることが出来ます。
設定範囲は10k~50kΩで、推奨値は20kΩ。
R1、R2を同じ値にするとゲインは6dBになるようです。動作時に確認してみます。
シャットダウン(SD)端子をLOにするとICが待機状態になるので、抵抗R3でプルアップしています。
部品リスト
使用する部品は下記になります。
品名 | 参照名 | 数量 | 数値・仕様 | 規格・フットプリント |
アンプIC | U1 | 1 | NJU72060GM1T | 8-pin SOP-EP 秋月電子:I-14330 |
抵抗 | R1, R2 | 2 | 20kΩ (10k~50kΩ) | チップ抵抗 1608サイズ 秋月電子:R-06203 |
抵抗 | R3 | 1 | 10kΩ | チップ抵抗 1608サイズ 秋月電子:R-14122 |
コンデンサ | C1 | 1 | 1μF (0.047μF以上) | 薄膜高分子積層コンデンサー(PMLCAP) 3216サイズ 秋月電子:P-07397 |
コンデンサ | C2 | 1 | 1μF (0.1μF以上) | 薄膜高分子積層コンデンサー(PMLCAP) 3216サイズ 秋月電子:P-07397 |
コンデンサ | C3 | 1 | 0.1μF | チップ積層セラミックコンデンサ 1608サイズ 秋月電子:P-13374 |
コンデンサ | C4 | 1 | 10μF (1μF以上) | チップ積層セラミックコンデンサ 3216サイズ 秋月電子:P-17338 |
ピンヘッダ | J1 | 1 | L型ピンヘッダ 1列×6極 | 形名:PH-1X6RG(2) 秋月電子:C-05336 |
C1はカップリングコンデンサなので、薄膜高分子積層コンデンサー(PMLCAP)を使用します。出来れば基準電圧安定化用のC2にも使用したいところです。
製作した基板
KiCADで基板パターン作成
KiCADで3D表示させたものです。
基板サイズは20mm×20mmです。
今回も、ピンヘッダを使ってブレッドボードに挿す想定で作ってみました。


部品レイアウト
部品配置図は下記になります。
ICのパッケージ裏の放熱パッドは、手付け半田だと無理ゲーなので大き目のスルーホールを開けて裏面から半田付けをする想定です。
ご家庭でのリフロー実装にも挑戦してみたいですね。
面付け(パネライズ)して発注
今回も、下記の様に100mm×100mmで25個取りでパネライズ(多面取り)して発注しました。
こんなにVカットを入れまくっても追加料金発生しないのかな?と気になりますが、Elecrowさんはいつも通常料金で製作してくれます。


届いた基板
到着した基板が下記になります。
【仕様】
レジスト色:黄色
シルク色:黒色
基板板厚:1.0mm
表面処理:鉛フリー半田レベラー
銅箔厚:1oz(35μm)


まとめ
秋月電子で買った8ピンSOPパッケージの面実装オーディオアンプICの基板を全部作る!第2弾として、NJU72060の基板を作ってみました。
製作と動作確認は、追って追記したいと思います。
参考リンク
Diodes Inc社、PAM8302Aの基板
HOLTEK製のHT82V73Aの基板
UNISONIC製LM386Gの基板