なぜか家に大量にあるスライドボリュームを使うための基板を作ってみました。
用途としては、自作アンプ基板の動作確認用の入力調整や、ミキサー回路やイコライザー回路のようなものを作ったり、マイコンのA/D変換に繋いで何か設定したり…などを考えています。
使用するスライドボリューム
スライドボリュームとは、直線的にツマミを動かすことで抵抗値を可変できる(分圧する)部品です。
イコライザーやミキサーなどに良く使われていますね。
今回使用するスライドボリュームは、10kΩ、一回路、Aカーブ品です。(メーカー不明)
ピンピッチは秋月電子などで売っているものとは違うため、家の在庫を消化するためだけの基板になってしまいます。
通常であれば躊躇してしまいますが、かなり大量にあることと、最近安価にプリント基板が作れるので、ついつい注文してしまいました。
回路図
今回の回路図は下記になります。
プリント基板上にスライドボリュームを4個配置するようにしました。
入力・出力は2列の2.54mmピッチのピンヘッダを使います。
KiCADで基板設計
今回もフリーソフトの基板CAD、KiCADで基板設計を行いました。
ぴったり合いそうなスライドボリュームがパーツライブラリに無かったので、フットプリントを新規に作りました。
基板サイズは、33mm×50mmです。
KiCADバージョン7?から採用された、曲線配線機能を試してみました。
配線の角の部分が少しなめらかになっています。
3Dビュー表示
多面取りして発注
横に3枚、縦に2枚配置して、99mm×100mmに多面取り(パネライズ)して発注します。
いつものように、100mm×100mm以下だと製造費用が安めのためです。
裏面側。
シルクの線の部分をVカットしてもらいます。
Elecrowに発注、到着した基板
中国の基板メーカーであるElecrowに発注して、到着した基板です。
【仕様】
板厚:1.0mm
銅箔厚:35µm(1oz)
レジスト色:黄色
表面処理:鉛フリー半田レベラー
ベタが少ない基板だと黄色があまり鮮やかに見えませんね。
Vカット部で分割、スライドボリュームもちゃんとスルーホールに入って安心しました。
組み立て
スライドボリュームを4つ実装してみました。
ピンヘッダは2列のものが無かったので、とりあえず1回路分のみ実装しています。
基板裏側
今回の基板は、下記のデジタルアンプ基板の動作確認時に、入力信号調整に使用しています。
アクティブラーニングモジュールADARM2000の信号出力は小信号で使うと信号が階段状になるので、1V程度から分圧して使ったほうが良さげです。
今回作った基板で出力2Vp-pを1/10に分圧して、アンプ基板に入力しています。
まとめ
なぜか家に大量にあった、スライドボリュームを使うための基板を作ってみました。
今回の基板の用途は、下記のようなものを考えています。
・自作アンプ基板の動作確認用の入力調整
・ミキサー回路やイコライザー回路に
・マイコンのA/D変換に繋いで何か設定したり
ツマミの部分が無いので、Amazonで合うものを探していましたが、なかなか合うものがありません。
というか、スライドボリュームの距離が近すぎてツマミが干渉しそうです/(^o^)\
こういう所で3Dプリンタを活用して作ってみたいところですね~。