可変型三端子レギュレータLM317、LM337を使用した両電源(正負電源)基板です。
以前製作した基板がありましたが、色々と修正したい点があったので基板を作り直しました。
前回作った基板の記事はこちらになります。
回路図
今回の回路図は下記になります。
基本は前回製作したものと同じです。
DC入力端子はAC入力側に繋いでも問題ないので省略しました。
ダイオードの電圧降下が気になる場合は、省略するかその後に接続します。
部品リスト
品名 | 参照名 | 数量 | 数値・仕様 | 規格・フットプリント |
三端子レギュレータIC | U1 | 1 | LM317T-DG (正電源) | TO-220-3 秋月電子:I-09713 |
三端子レギュレータIC | U2 | 1 | LM337SP (負電源) | TO-220-3 秋月電子:I-07218 |
ダイオード | D1-D8 | 8 | 整流ダイオード 例:1N4007G | アキシャルリード DO-41_SOD81_P12.70mm 秋月電子:I-13561 |
LED | D9, D10 | 2 | 赤色LED | LED φ5.0mm 動作確認用、お好みで |
抵抗 | R1, R4 | 2 | 220Ω Vout:5V仕様時 | アキシャルリード(DIN0207) P10.16mm 1/4Wサイズ |
抵抗 | R2, R3 | 2 | 470Ω Vout:5V仕様時 (R2+RV1=660Ω) | アキシャルリード(DIN0207) P10.16mm 1/4Wサイズ |
抵抗 | R5, R6 | 2 | 1kΩ (LEDの電流調整用) | アキシャルリード(DIN0207) P10.16mm 1/4Wサイズ |
可変抵抗 | RV1, RV2 | 2 | 1k | Bourns_3296W 垂直タイプ |
コンデンサ | C1, C2, C13-C16 | 6 | 例:470uF、35V (耐圧注意) | 電解コンデンサ 直径:~12.5mm、ピッチ3.5-5.0mm 秋月電子:P-02719 |
コンデンサ | C3, C4, C11, C12 | 4 | 0.1u | フィルムコンデンサ D9.0mm_W5.0mm_P5mm 秋月電子:P-09790 |
コンデンサ | C9, C10, C17, C18 | (4) | 0.1u ※C3,C4,C11,C12 を面実装とする場合 | 1608サイズ 秋月電子:P-13374 |
コンデンサ | C5, C6 | 2 | 0.01u | フィルムコンデンサ D6.0mm_W2.5mm_P5.00mm 秋月電子:P-05327 |
コンデンサ | C7, C8 | 2 | 10u以上 例:220μF,35V,105℃ ルビコンZLH | 電解コンデンサ 直径:6.3mm、ピッチ2~2.5mm 秋月電子:P-11758 |
リセッタブルヒューズ | F1, F2 | 2 | MR-F050など (Bourns) | 0.5A、1Aで遮断、耐圧60V 秋月電子:P-12628 |
ターミナルブロック | J1, J2 | 2 | 汎用端子台 | 3pin_5.08mmピッチ 秋月電子:P-01307 |
ヒートシンク | HS1, HS2 | 2 | 20PB020 | 寸法W20 D20 H25 |
±5V出力仕様を想定して記入しています。
実際の製作例では、家に転がっていた別の部品を使用している可能性があります。
前回から修正した箇所
前回の記事でも書いていましたが、色々ミスをしていた部分などを直しました。
ダイオードD7、D8の配線間違いを修正
これが一番直したかった部分です。
ヒートシンクの取付穴サイズを修正
秋月電子で買える「16PB017」のサイズになっていたものを「20PB020」も付けられるように修正しました。(どちらも付きます)
また、LM317、LM337は一応放熱シリコンシートで絶縁していますが、ヒートシンクとGNDベタが接触するのが不安だったので、ベタ避けを行いました。
AC入力のマイナス側にヒューズ(ポリスイッチ)を入れた。
両電源なのにプラス側だけあるのもおかしいので、追加しました。
だけど過負荷時に片側だけヒューズが切れるのも微妙な気がしますね…
やっぱりトランスの一次側にも入れたいです。
DC入力端子の省略
回路図の項にも書きましたが、AC入力側に繋いでも問題ないので省略しました。
1608サイズの面実装LED⇒φ5mmのLEDに変更
基板サイズの変更
前回は秋月電子で買えるユニバーサル基板Bタイプ(95mm×72mm)に合わせて作っていましたが、100mm×50mmサイズに変更しました。
パネライズ(面付け)して、100mm×100mmで2枚セットで発注するためです。
そのため、ヒートシンクは基板外にはみ出すように配置しました。その方が電解コンデンサにも熱がいかないし良いかな?
電解コンデンサのサイズを小型化
直径φ18サイズのコンデンサを置くようにしていましたが、大きすぎたのでφ12.5mmに変更しました。
完成予想図と基板レイアウト
完成予想3D図
KiCADの3D表示です。
100mm×100mmに多面取り(パネライズ)した状態が下記になります。
部品レイアウト
部品配置図は下記になります。
部品は主にリード部品を使用するようにしました。
1608サイズのパスコンをLM317、LM337の直近に置けるようにしています。
届いた基板
今回も製造はElecrowに発注しました。
下記の1ドルキャンペーン中に製作してもらいました。(鉛フリー半田レベラーなので3ドル)
到着した基板が下記になります。
製作
部分を取り付けた基板が下記になります。
前回のやらかしポイントは全部つぶしたつもりでしたが、新たに一つ失敗してしまいました。
入出力電圧の端子台(ターミナル)をはんだ付けした後、シルクの表記が隠れてしまいます。
※KiCADのモデル上で向きを反対にしていたのが原因です。
これも次の機会に直したいですね。
あと、S面にシルクでQRコードを入れましたが、潰れていて読み込めなかったです。
他の基板では問題なかったので、出来栄えのバラツキもあるのかもしれません。
以前の基板との比較が下記になります。
基板と電解コンデンサを小さくしたためか、だいぶすっきりして見えますね。
または、レジストが黄色だからかな?
まとめ
可変型三端子レギュレータLM317、LM337を使用した両電源(正負電源)基板を再製作した内容の紹介でした。
前回ミスっていた部分を修正したことで、より気持ちよく使うことが出来そうです。
参考リンク
前回作った基板
やっぱり中華モジュールを買ったほうが安いし速いという人のためのリンクです。