USB接続できる中華テスター HoldPeak製HP-90Kを購入してみた

HoldPeak HP-90K 計測機器
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はじめに

USB接続できる中華テスター、HoldPeak製 HP-90K を購入してみたので紹介します。
このテスターは、デジタルマルチメーターではなく、エンジンアナライザーというカテゴリに分類されています。
専用のプローブを購入することで、自動車のエンジン関係の測定が出来るようです。ただし、私は専らPC接続できるテスターとして使う予定です。

梱包箱
箱の写真(箱潰れはお約束です)
開封時の写真
開封時の写真
USBケーブルは、両側Type-Aのものです。
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PCとUSB接続してみる

さっそく気になるUSBでのPC接続機能について試してみました。

フリーソフト:TsDMMViewerでは使えない?

フリーのデータロガーソフトTsDMMViewerでの動作ですが、結論は動作しませんでした。
買う前から動けばラッキーだな~とは思っていましたが…
今後のアップデートで対応頂けることを期待します。

【追記】
2021/12/1のアップデートで対応して頂いたようです!
少し試しましたが私の環境のためかうまく動きませんでした。
また落ち着いて再トライしてみたいと思います。

実は、TsDMMViewerのホームページに、同じくHoldPeak製の「HP-90EPC」は動作可能と書いてあったので、そちらにしようかと迷いましたが、HP-90EPCは4000カウント、かたや今回購入したHP-90Kは6000カウントだったんで冒険してこちらにしてみました。

付属の通信ソフトで動作確認

付属のソフトを使用してみたら、ちゃんと通信できました。
可愛いパンダのシングルサイズのCD-Rにソフトが入っています。ちなみに読み込めないんじゃないかと思うくらい読み出しに時間がかかりました(オンラインでもダウンロードできるようです)

USB端子
USB端子は本体上部にあります。
ちなみに、キャップ付きでねじ止めされてました。
また、キャップ周囲はパッキンのようなデザインになっています。防水のためでしょうか。(あくまでデザインでプラ製です)
付属のソフトウェアが入ったCD-R
付属のCD-Rにソフトとドライバが入っています。

メインのPCに入れるのは怖かったので、オフラインで使ってる古いノートPCに入れて実行しています。(Windows7)
※一応、ウイルスとかは入ってなくて大丈夫みたいです。

0.1V刻みで徐々に電圧を上げていった時の動作をログにとってみました。
約0.8秒刻みでデータが記録できています。便利ですね。
レンジの切り替わり時に0Vが入ったりしてますが、気になるならオートレンジを解除しておいた方が良いかもしれません。

付属のソフトウェア動作確認
付属のソフトで通信している様子

データはテキストファイルかXLSファイルで書き出し出来るようです。
※参考までに上記の結果ファイルをアップロードしておきます。(xlsはアップロード出来ないようなので、csvファイルに変換)

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動作確認

PCとの通信は出来たので、測定値がどの位信用できるのか、手持ちの計測器と比較してみました。
今回比較したのは、SANWA製テスター PC7000と、ヒューレットパッカード製のデジタルマルチメーター 3457Aです。
数値はいずれもモニタに表示された値をそのまま記載しています。

DC電圧測定

DC電圧測定時の様子
DC電圧測定時の様子

DC電圧の測定比較結果が下記の表になります。
開封時の写真では写っていた取説を紛失してしまいました。(購入したのは実は半年前…)
なので、精度の仕様がわからなくなってしまいましたが、比較したところ桁数にこだわらなければほとんど差のない測定結果です。

R6144
出力設定値
HP-90K
測定値
PC7000
測定値
3457A
測定値
16.000mV15.915.98515.99989
160.00mV160.1160.111160.0815
0.6000V600.20.600140.600117
-0.6000V-600.1-0.60042-0.600092
1.6000V1.6001.600511.600147
6.000V6.0016.00196.00055
-6.000V-6.001-6.0022-6.00049
16.000V16.0016.005616.00147
32.000V32.0132.010132.0022
-32.000V-32.00-32.0115-32.0021

定格レンジ付近は±両方の電圧を測ってみました。32Vは電圧源としているR6144の最大値です。
6200カウント以上で上のレンジに上がり、5800カウント以下で下のレンジに戻る挙動のようです。

動作は、PC7000と比較すると、やはりかなりもっさりしています。

DC電流測定

DC電流測定時の様子
DC電流測定時の様子

DC電流の測定結果が下記の表になります。HP-90Kは少し小さめに出ています。

R6144
出力設定値
HP-90K
測定値
PC7000
測定値
3457A
測定値
0.6000mA599.70.60030.600179
-0.6000mA-599.6-0.6003-0.600163
5.000mA49965002.95.00099
-5.000mA-4996-5003.1-5.00084
6.000mA59966.0006.00102
-6.000mA-5996-6.001-6.00086
16.000mA15.9416.00216.00226
60.00mA59.8460.0159.9857
-60.00mA-59.83-60.01-59.9838
160.00mA159.6160.03159.9637

5mAで測定しているのは、6mA時にPC7000がµAレンジでオーバーレンジになるためです。

抵抗値測定

測定した抵抗器
測定した抵抗器

抵抗値の測定結果の比較です。
問題なさそうな結果ですね。

抵抗器HP-90K
測定値
PC7000
測定値
3457A
測定値
15Ω±5%14.915.0314.9021
220Ω±1%220.3220.38220.314
1.5kΩ±1%1.5011.50131.50164
3.3kΩ±1%3.2993.29963.3002
10kΩ±1%9.999.99610.0020
191.5kΩ±1%191.6191.63191.663

コンデンサ容量測定

コンデンサの容量測定の様子
コンデンサの容量測定の様子

コンデンサの静電容量の測定結果の比較です。
150pFも測定出来ているので優秀ですね。
3457Aはコンデンサを測定できないので、秋月で購入したLCRメーター DE-5000を使用しています。

コンデンサHP-90K
測定値
PC7000
測定値
DE-5000
測定値
150pF±5%0.1510.17153.1
6.8nF±5%6.7036.826.780
68nF±10%68.1969.268.88
0.47μF±10%469.4477.9474.3
6.8μF6.6856.816.685
22μF(電解)21.7121.6620.80
2200μF(電解)2.0012.0351880.2

DE-5000は測定周波数1kHz、電解コンデンサは120Hzで測定しています。

その他、気になったところ

このテスター特有かはわかりませんが、写真のようなバナナプラグを接続すると、テスター本体側の電極とうまく接触しないみたいでオープンになって上手く計れませんでした。付属のプローブのような形状のものなら大丈夫です。(先細りの形状が良くないのかと思います)
初めは壊れてるのかと思って焦りました。

バナナプラグ端子

切り替え時などのブザー音が大きすぎてうるさいです。夜中に使うと隣の部屋で寝ている奥さんが起きてしまうレベルです。
オフに出来ないようなので、改造して音を小さくするか、音が出ないようにしたいと思ってます。

まとめ

USB接続できる中華テスター、HoldPeak製 HP-90K を購入してみたので紹介しました。

お手頃な価格で6000カウント、USB通信可能なテスターです。
測定値を比較した感じも桁数にこだわらなければ十分で、データロガーとして使う分には問題なさそうです。
データロガーソフトTsDMMViewerで動けばさらに最高でしたが、現時点では動かないみたいです。
→現在のバージョンでは対応しているようです!

やっぱりHP-90EPCの方にしとけばよかったかな…?って感じです。

HP-90KとHP-90EPC

結局両方買いましたので、紹介記事を作りました。( ^ω^)・・・

参考リンク

HP-90EPCと比較してみたかったため、分解してみました。

今回比較したSANWA製テスター PC7000

今回のHP-90Kはアリエクスプレスで購入しました。現在Amazonには無いようです。
下記は、HoldPeak製HP-90EPC(TsDMMViewerで動作可能、4000カウント)

その他の中華テスターの紹介記事

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